【HISTORY】#1 旅のはじまり

今から約四半世紀前の話。
わかかりし僕(きょうぞう)は、バックパックと夢を背負って世界一周するんだ!なんていって血気盛んに旅の計画をたてる訳です。
下北沢で和家具を扱う店(AntiqueLifeJin)に勤め、その後、中目黒のセレクトショップ(NIVI 現hms)でスタッフをしていた20代後半。当時の自分の立ち位置や、周りの友人たち、毎日のように出会う新しいカルチャーに囲まれて、日々はとても楽しかった。
ただいつか自分の店を持つっていう夢が色褪せていくかのように、漫然と過ごしている気がしていたのも確かで、「自分ってなにがしたいんだろう。。」と考えることも。
そんなときテレビでガウディのサグラダファミリア特集をやっていて、「いつか見てみたいなぁ、、」と思った時に、「いや、見に行けばいいじゃん!」って。もしそれを見に行くんだったら、ここも、あそこも。ペロ(heptapod)に借りた『深夜特急』の影響も相まって計画はどんどんと数珠繋ぎに。
当時お付き合いしていた彼女と、旅の中盤での待ち合わせを約束しつつ、ついに初めての一人旅へ。
アメリカの西海岸からはじまったその旅は、序盤は失敗続き。英語も全然喋れない。最初は寂しさで泣きながら。
ニューオリンズのお祭りで、そんな僕をかわいそうに思ったのか、出会い頭の子どもにおもちゃのネックレスみたいなのをもらう。ほんとにすごく嬉しくて、「これは彼女へのお土産にしよう」と思いたつ。
どこにだって優しい人はいるわけで。少しずつ友達ができ、そのまま一緒に北米を車で横断したり、キューバ、ジャマイカに立ち寄ったり、バスでたどり着いた知らない街を探索したり。立ち寄る街ごとになにかお土産を一つ。
その後ニューヨークからロンドンへ渡り、南はマラッカ海峡を越えてモロッコまで。その頃にはお土産を探すのがひとつの旅の目的に。
それは本当に安くて、くだらない物ばかりだったけれど。。
ガウディのテレビの事なんか忘れてた一人旅最後の地は、測ったようにスペインのバルセロナ。これで最後と思って、近くのマーケットで作家さんが作った安い指輪を。
数ヶ月の一人旅の後、無事パリのNORD駅で彼女と再会した後もそのクセは治らず。今度は2人で世界中の蚤の市を巡ったり、雑貨屋さんを探したり、お土産屋さんを物色したり。
ウィーンのマーケットで、すっごく気に入ったビンテージの人形を見つけ、手に入れたそれを眺めながら一休みしている時にふと、彼女へ話しかけます。
「そうだ、こんな旅を続けられるように、日本へ戻ったらギフトショップを始めよう!」
ヨーロッパを一巡りした後、イタリアのかかとあたりから船でギリシャへ。トルコに2人で辿りついた時には、もう日本に戻った後の計画を立てる事の方が頭の半分をしめていた。
そしてそれが、今では僕の妻さんでもあり、片割れでもあるナカムさんとの、「Aquvii」という長い旅の始まりでした。
